後ろばねの黄色い余韻を残して、素早い動きで飛び回っていたのはキバネツノトンボである。太陽の光を浴びて前ばねがあちらこちらで煌き、初夏の草原はにぎ
やかだ。
雌が飛んでいると雄が空中で絡み交尾を迫る、そんな場面を何回か見た。大半はうまくいかず飛んだまま分かれるが、たまたま成立した瞬間を目撃した。空中で
交尾した2匹はすぐに下草に降りて静止した。写真では上が雄と思われる。交尾時間は約3〜4分で、雄が急に動き始めて交尾を解き飛んでいった。雌は下草に
止まりしばらくは動かなかった。チョウなどに比べてかなり短い交尾時間であるが、これが正常な交尾であったかは分からない。
長い触角と大きな複眼、黄色と黒の脚がチャームポイントの可愛らしい虫である。
昨年の様子→
355参照
写真:2005.5.22〜24 安曇野