bS12「セリバオウレン」
早春の林床に咲くセリバオウレンが見ごろを迎えている。そのフィールドはスギ林の中にあり、花粉症歴30年余という私にとって、 いささか勇気のいる山歩きではあるが、花の誘惑にはどうしても勝てない。あとの目鼻の始末と後悔は推してしるべしである。

セリバオウレンはキンポウゲ科の植物で、葉がセリに似ていて、黄色く連なる根を持つことがその名の由来という。 星形の可憐な花を咲かせるが、見慣れていないとそこに花があることに気づくのも難しいだろう。

この花にはハエの一種がたくさん集まっていた。種名は分からないが、毎年この花で会う常連である。カタクリに来るギフチョウ のように華やかなポリネーターではないが、「早春」という条件で花と虫が契約をしている一例といえよう。

人知れず咲くセリバオウレンらしい選択だと思う。

写真:1〜3 2007.3.24 
写真4:2006.4.7 安曇野市内

写真No1(セリバオウレン1)
写真No2(セリバオウレン2)
写真No3(セリバオウレン3)
写真No4(セリバオウレン4)