bS08「シマリス」
2006年7月、美ヶ原スカイラインを車で下っていたときのこと。法面のコンクリートブロックの排水口から顔を出していた動物と 一瞬目が合った。そっと引き返してその動物の正体を見届けることにした。

排水口からちょこんと顔を出してはいるものの、その顔から動物の名が想像できない。

ホンドリスかオコジョかなどとつぶやきながら、排水口から出てくる一瞬を待ってカメラを構えた。

しばらくして、苔の生えた法面をすばやく駆け上って行ったのは、紛れもないシマリスであった。シマリスは本州には分布せず、 北海道にエゾシマリスが生息している。本州で見られるシマリスは、飼育用として大陸から持ち込まれ野生化したものが多いと いわれる。

標高1600メートルの山中。シマリスがどうしてここにいるのかは分からない。ただ背後に人間の身勝手さが透けて見える。

写真1〜3 2006.7.26 松本市
写真No1(シマリス1)
写真No2(シマリス2)
写真No3(シマリス3)