bS00「コヒオドシの求愛」
5月、高山チョウのコヒオドシの求愛行動を観察した。ススキの枯れ穂に止まる 雌の背後から、雄が翅を震わせながら近づく。雌はしつこいと言わんばかりに飛 び立つが、雄は執拗に追いかける。やがて雌はカラマツの枝で一休みするが、雄 も近くに止まり離れない。雌と雄の追いかけっこは、私が観察しただけで3分近 くにも及び、視界から消えた。
一方で、1匹のキベリタテハを2匹のクジャクチョウが追いかける、という場面 も目撃した。キベリタテハが止まると、背後からクジャクチョウが近づく。キベ リタテハが飛び立つとすかさず後を追う、という行動が続いた。求愛のようにも 見えるが、異種間なので理解に苦しむ。
足元では、芽が出たばかりのアカソにアカタテハが産卵を繰り返していた。いず れも成虫で冬を越したチョウたちで、その躍動する生命力には驚くばかりである。

写真1.2:コヒオドシの求愛行動
写真3.4:キベリタテハを追うクジャクチョウ
写真5:アカタテハ産卵(矢印は産卵直後の卵)
写真6:春の渓谷
撮影は全て2005.5.3 安曇野にて
写真No1(求愛行動1)
写真No2(求愛行動2)
写真No3(キベリタテハを追うクジャクチョウ1)
写真No4(キベリタテハを追うクジャクチョウ2)
写真No5(アカタテハ産卵(矢印は産卵直後の卵))
写真No6(春の渓谷)