bR98「カラタチとアゲハチョウ」
ナガサキアゲハの幼虫探しは、食樹となるカラタチとミカンに絞って行っ た。安曇野界隈では、ミカンは庭先の鉢物に限られるが、カラタチは垣 根や庭木に広く利用されている。安曇野に生息するアゲハ類のうちでカ ラタチに付くのは、アゲハ・カラスアゲハ・クロアゲハ・オナガアゲハ の4種類である。
今回の調査で、カラタチからナガサキアゲハの幼虫を見出すことはでき なかったが、前述の4種の幼虫は全て確認することができた。いずれも 終齡幼虫は膨らんだ胸部に目玉模様をあしらい、ユーモラスな「顔」を もつ芋虫となる。子供たちの人気もすこぶる高い。いずれも頭部の後ろ から臭角を伸ばし、強い臭気を放って身を守る。
今回もっとも唸ったのは、カラタチの枝に付いたオナガアゲハの蛹であっ た。その配色、質感は樹皮そっくりで、自然の不思議を思わずにはいら れなかった。

写真1.2:2005.10.16 
写真3:2005.9.24
写真4:2005.11.4 いずれも安曇野
写真No1(アゲハチョウ)
写真No2(カラスアゲハ)
写真No3(クロアゲハ)
写真No4(オナガアゲハ)